近親相姦ものは、FANZAの3媒体を合わせて43,942件あります。浮気や不倫を扱った作品とは違い、この題材には「関係を戻せない」という一点だけで成立する緊張があります。なぜそれが効くのか、実際の作品数の偏りから読み解きます。
まず、この題材がどれくらいあるのか
近親相姦は、FANZAのジャンル体系の中では「4002」という番号が振られた分類です。この番号はAV・成年コミック・同人の3媒体すべてで共通して使われています。それぞれのフロアで実際に数えると、次のようになります。
| 媒体 | 作品数 | フロア |
|---|---|---|
| AV | 25,376 | FANZA動画 ビデオ |
| 成年コミック | 5,232 | FANZAブックス コミック |
| 同人 | 13,334 | FANZA同人 デジタル同人 |
| 合計 | 43,942 | — |
4万件を超えています。これは「ニッチな一角」と呼べる規模ではありません。ひとつの独立したジャンルとして、それぞれの媒体に長く供給され続けてきた数字です。
興味深いのは、媒体ごとに規模の順位が違うことです。AVが最も多く、次が同人、最後が成年コミック。ところが後で見るように、どの続柄が中心になるかは媒体ごとにまったく違います。同じジャンル名でも、媒体を変えると別のものが並んでいる。これがこの題材のいちばんの特徴です。
浮気・不倫との決定的な違いは「戻れない」こと
この題材が扱われるとき、しばしば「究極の背徳」という言い方がされます。ただ、背徳という言葉だけでは、なぜ浮気ものや不倫ものより強く働くのかを説明できません。浮気も不倫も、社会的には十分に背徳的です。
違いは、関係の性質にあります。
浮気や不倫は、いつでも終われる関係です。別れれば他人に戻れます。物語としても「関係が解消されて日常に戻る」という着地が用意できます。読み手も、どこかでそれを知りながら読んでいます。
近親相姦にはその出口がありません。関係を解消しても、続柄は残ります。母は母のままで、姉は姉のままです。翌朝の食卓に同じ顔で座らなければならない。この「関係を戻せない」という一点が、他の題材にはない持続的な緊張を作ります。
寝取られとの違いと、その交差点
近親相姦と並べて語られやすいのが、寝取り・寝取られ(NTR)です。どちらも「関係の禁忌」を扱いますが、緊張の作り方は正反対です。
- 寝取られは「奪われる」構図です。主体は外部にいて、自分は失う側にいます
- 近親相姦は「越える」構図です。主体は内部にいて、自分が線を踏み越えます
失う話と、踏み越える話。方向が逆なので、本来は混ざらないはずです。ところが実測すると、近親相姦と寝取り・NTRの両方のジャンルが付いた作品が4,775件あります。
これは、母や姉が「家族以外の男に奪われる」という構図です。関係を戻せない相手が、自分ではない誰かのものになる。ふたつの緊張が重ねられた形といえます。片方のジャンルだけを辿っていては、この4,775件には行き着けません。3媒体の内訳と共起ジャンルのページで、この交差の規模を確認できます。
「年上」と「既婚」に強く寄っている
近親相姦ジャンルと同時に付けられているジャンルを数えると、この題材の重心がはっきり出ます。
| 同時に付くジャンル | AV | コミック | 同人 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 中出し | 10,110 | 2,249 | 8,681 | 21,040 |
| 熟女 | 13,827 | 880 | 3,663 | 18,370 |
| 巨乳 | 5,386 | 1,884 | 7,298 | 14,568 |
| 人妻・主婦 | 6,601 | 1,334 | 3,541 | 11,476 |
| 寝取り・寝取られ・NTR | 1,354 | 869 | 2,552 | 4,775 |
| 学園もの | 5 | 506 | 533 | 1,044 |
熟女18,370件、人妻・主婦11,476件。上位に「年上」と「既婚」が並びます。これは母と義母がこのジャンルの中心にいることの反映です。
対照的に、学園ものは1,044件しかありません。特にAVでは5件です。この数字は、近親相姦が学校の話ではなく、家の中の話であることを示しています。舞台は教室ではなく、居間であり、風呂場であり、同じ屋根の下です。
3媒体で「同じ言葉」が通じない
ここからがこの題材のややこしいところで、同時にこのサイトが存在する理由でもあります。
FANZAの3媒体は、続柄の呼び方がそれぞれ違います。
| 続柄 | AVでのタグ名 | 成年コミック | 同人 |
|---|---|---|---|
| 母 | お母さん | お母さん | 母親 |
| 姉 | お姉さん | お姉さん | 実姉 |
| 妹 | 姉・妹(一括) | 姉・妹(一括) | 実妹 |
| 義母 | 義母 | 義母 | 義母 |
| 義妹・兄・弟 | — | — | あり |
3媒体すべてに同じ名前で存在するタグは、「義母」ただ1つでした。
つまり、FANZAの中だけで「母もの」を3媒体まとめて眺めることはできません。AVで「お母さん」を選び、同人で「母親」を選び、それぞれ別々に見るしかない。同じジャンルを見ているつもりで、実は別々のリストを見ていることになります。
続柄ごとの規模には、はっきりした偏りがある
3媒体を束ね直して数えると、続柄ごとの規模はこうなります。
| 続柄 | 3媒体合計 |
|---|---|
| 母 | 12,187 |
| 妹(AV・コミックは姉妹一括) | 7,002 |
| 義母 | 2,778 |
| 姉 | 2,069 |
| 家族ぐるみ | 1,637 |
| いとこ | 828 |
| 娘 | 528 |
| 義妹 | 361 |
| 叔父・義父 | 267 |
| 兄 | 250 |
母が12,187件で突出しています。次が妹の7,002件。この2つで全体の大部分を占めます。一方で従姉妹は44件、叔母は51件しかありません。同じジャンルの中で、200倍以上の差がついていることになります。
この偏りには理由があると考えられます。母と妹は、同じ家に日常的にいる相手です。物語を始めるのに特別な設定が要りません。対して従姉妹や叔母は、まず「会う理由」を作らなければならない。帰省や法事といった舞台装置が必要になります。作りやすさの差が、そのまま作品数の差になっていると読めます。
読み手の側から見た「探しにくさ」
この題材には、探すときに固有の難しさがあります。
ひとつは、いま見たとおり媒体ごとに言葉が違うこと。もうひとつは、状況の分類がほとんど存在しないことです。
「帰省したときの話が読みたい」「風呂場から始まる話が読みたい」と思っても、FANZAのジャンル体系にそういう分類はありません。ジャンルとして用意されているのは、続柄と、行為や身体的特徴の分類だけです。
そのため当サイトでは、状況についてはタイトルに含まれる語から数えています。実測すると、風呂・入浴が3,778件、父母の再婚が1,792件、夫の出張が787件、帰省が590件でした。
どこから探すのがいいか
この題材は、作品名で探す入口がほとんど機能しません。ジャンルとしては大きいのに、特定の作品名が広く知られているわけではないからです。実際に手がかりになるのは「誰と誰なのか」と「何がきっかけだったか」の2つです。
当サイトはその2つを入口にしています。
- 誰と誰なのかで探すなら続柄いちらんへ。母・妹・義母・姉を含む14種を、3媒体の内訳つきで並べています
- 何がきっかけだったかで探すならきっかけで探すへ。風呂場・和室・居間といった家の間取りから引ける形にしています
- 媒体ごとの規模やタグの対応関係を確かめたい場合は作品を探すへ
個別の型がどういう話になるのかは、パターン解説にまとめています。規模の大きいところから読むなら兄と妹の練習という口実、AVで最も層が厚いところを見るなら義父と連れ子が入口として分かりやすいはずです。