いとこは、家族の中でもっとも境界があいまいな続柄です。血縁はあるが同じ家には住まず、法律上は結婚もできる。この「近いのに他人でもある」位置が、他の型にはない読み味を作ります。3媒体あわせて828件と、規模としては小さい部類です。
いとこは828件。ただし数え方が他と違う
この続柄には、探すうえで最初に知っておくべき制約があります。
タイトル語で数えると次のようになりました。
| 抽出語 | AV | コミック | 同人 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| いとこ | 514 | 102 | 212 | 828 |
| 従姉 | 113 | 41 | 90 | 244 |
| 従妹 | 88 | 28 | 43 | 159 |
| 従兄 | 71 | 12 | 24 | 107 |
| ジャンル「従姉妹/いとこ」(同人) | — | — | 44 | 44 |
ひらがなの「いとこ」が最も多く、漢字表記は分散しています。探すときは、まずひらがなで見るのが確実です。
「同じ家に住んでいない」ことが型を決める
いとこものが他の続柄と決定的に違うのは、会うために理由が要るという点です。
母・妹・姉は、同じ家にいます。物語を始めるのに舞台装置が要りません。ところがいとこは、日常的には別々に暮らしています。会うためには、その機会を作らなければならない。
| 続柄 | 会う理由 | 件数 |
|---|---|---|
| 母 | 不要(同居) | 12,187 |
| 妹 | 不要(同居) | 7,002 |
| 義母 | 不要(同居) | 2,778 |
| いとこ | 必要 | 828 |
| 叔母 | 必要 | 51 |
| 従姉妹(同人タグ) | 必要 | 44 |
同居していない続柄は、そろって件数が小さくなっています。舞台装置が必要な分だけ、作品として作りにくいということです。母の12,187件と従姉妹の44件では、実に277倍の差がついています。
帰省と夏休みが入口になる
会う理由として実際に使われている状況を数えると、次のようになりました。
| 状況 | AV | コミック | 同人 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 帰省 | 366 | 47 | 177 | 590 |
| 夏休み | 97 | 71 | 269 | 437 |
| 同じ布団 | 294 | 20 | 158 | 472 |
| 酒の席 | 307 | 75 | 163 | 545 |
帰省590件、夏休み437件。この2つが典型的な入口です。実家に集まる、泊まる、同じ部屋で寝る——という段取りが自然に組めます。同じ布団が472件あるのも、この文脈で使われることが多いと考えられます。
これらの状況はきっかけで探すのページで、和室・客間としてまとめています。実家の座敷に布団を並べるという情景が、この型のもっとも典型的な舞台です。
「昔から知っている」ことの二面性
いとこものが持つ独特の読み味は、相手を昔から知っているのに、いまの相手を知らないという状態から生まれます。
同居している続柄では、相手の変化は日々目に入ります。だから「変わった」という認識が生まれにくい。ところが年に一度しか会わない相手は、会うたびに変化が一度に押し寄せます。
この「久しぶりに会ったら別人だった」という感覚は、いとこものに固有のものです。同じ構造は幼なじみものにもありますが、幼なじみは近親相姦ジャンルとの交差が352件しかなく、こちらは家族の枠外の話になります。
会う理由が要る続柄は、そろって小さい
いとこの828件という数字は、単独では大きいのか小さいのか判断しにくい。他の続柄と並べると位置がはっきりします。
| 続柄 | 3媒体合計 | 同居 |
|---|---|---|
| 母 | 12,187 | する |
| 妹 | 7,002 | する |
| 義母 | 2,778 | する |
| 姉 | 2,069 | する |
| 家族ぐるみ | 1,637 | する |
| いとこ | 828 | しない |
| 娘 | 528 | する |
| 叔父・義父 | 267 | しない場合が多い |
| 叔母 | 51 | しない |
| 従姉妹(同人タグ) | 44 | しない |
上位はすべて同居する続柄です。同居しない続柄は、いとこ828件・叔父義父267件・叔母51件・従姉妹44件と、そろって下位に沈んでいます。
これは好みの問題というより、作品を成立させるコストの差だと考えられます。同居していれば、二人きりになる場面を作るのに説明が要りません。同居していなければ、まず集まる理由を作り、泊まる理由を作り、そのうえで二人になる理由を作る必要があります。段取りが3段階増える。その分だけ作品数が減ると読めます。
年上のいとこと、年下のいとこ
いとこものは、相手が年上か年下かで型が変わります。表記からもある程度推測できます。
| 表記 | 指す相手 | 件数 |
|---|---|---|
| 従姉 | 年上の女性 | 244 |
| 従妹 | 年下の女性 | 159 |
| 従兄 | 年上の男性 | 107 |
年上を指す「従姉」が最も多く、年下の「従妹」を上回っています。これは近親相姦ジャンル全体の傾向と一致します。共起ジャンルの上位が熟女18,370件・人妻11,476件であるように、この題材は全体として年上の女性に寄っています。
年上が主導する構図は、実の姉弟の関係でも同じです。姉が弟を筆おろしする型では、童貞タグが1,309件付いており、経験の差が上下関係を作っています。いとこものでも同様の構図が使われますが、同居していないぶん、関係が継続しにくいという違いがあります。
障壁が低いぶん、緊張の作り方が変わる
いとこものは、他の型と比べて心理的な障壁が低い型です。法律上の制約がなく、同居もしておらず、上下関係もありません。
そのため、この型では関係を隠す相手が家族になります。当人同士の間に葛藤を置くのではなく、周囲に知られたらどうなるかという外側の圧力で緊張を作る。同じ家に集まっている状況が、そのまま「見つかるかもしれない」という条件として機能します。
実家に親族が集まっている中で、二人だけが別の関係になっている——という構図です。これは同居している続柄では作れません。同居していれば、二人きりになること自体は日常だからです。
探しにくさをどう補うか
この続柄は、当サイトが扱う14種の中でもっとも探しにくい部類です。理由を整理します。
- AVと成年コミックにジャンルタグが存在しない
- 同人のタグは44件しかなく、実態を反映していない
- 表記が「いとこ」「従姉」「従妹」「従兄」に分散している
- 件数そのものが828件と小さい
そのため、この型を探すときは状況の側から入るほうが効率的です。帰省590件、夏休み437件、同じ布団472件、酒の席545件。これらの語で絞ったうえで、続柄を確認していく順序になります。
| 手がかり | 件数 | 備考 |
|---|---|---|
| いとこ(ひらがな) | 828 | 最も広く拾える |
| 帰省 | 590 | 状況から入る |
| 酒の席 | 545 | 親族の集まりの文脈 |
| 同じ布団 | 472 | 泊まる状況 |
| 夏休み | 437 | 同人に269件と多い |
| 従姉 | 244 | 年上のいとこ |
| 従妹 | 159 | 年下のいとこ |
近い型から辿るという方法
件数が小さい続柄を探すときは、構造の近い型から辿るのが有効です。
「同じ家に集まる」という条件を共有するのは、義理の家族の型です。義妹と間違えて始まる型は738件、義父と連れ子の型は2,270件あります。どちらも血縁が薄い、あるいは無い相手との関係を扱っています。
逆に、同じ家に住む相手の型を読みたい場合は兄と妹の型が最大規模です。会う理由が要らないぶん、緊張の作り方がまったく違うことが分かります。