関係が二人の間に留まらず、家全体に広がる。この型では、禁忌が破られる瞬間ではなく、破られたあとが日常として定着した状態が描かれます。同人には「家族」というジャンルが1,637件あり、タイトルに「家族」を含む作品は5,072件ありました。
家族ぐるみは1,637件。同人にしか分類がない
この型を指す分類は、FANZAの中では同人にしか存在しません。
| 探し方 | AV | コミック | 同人 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| タイトルに「家族」 | 2,336 | 317 | 2,419 | 5,072 |
| ジャンル「家族」 | — | — | 1,637 | 1,637 |
| タイトルに「性処理」 | 365 | 57 | 341 | 763 |
AVと成年コミックには「家族」というジャンルタグがありません。タイトル語でしか拾えないため、精度は落ちます。同人だけが1,637件という分類を持っており、この型を明示的に探せます。
禁忌が破られる話ではなく、破られたあとの話
近親相姦ものの大半は、線を越える瞬間を描きます。越える前の躊躇、越える理由、越えたあとの動揺。物語の山はそこにあります。
ところがこの型では、越える瞬間はすでに終わっています。描かれるのは、それが日常として定着したあとの家です。
この違いは大きい。躊躇がないので、緊張の作り方が根本から変わります。
- 秘密の緊張がない。家族全員が知っているので、隠す相手が家の中にいない
- 拒否の緊張がない。役割として組み込まれているので、拒むという選択肢が最初から想定されていない
- 代わりに「日常であること」そのものが緊張になる。異常なことが淡々と繰り返される違和感が主題になる
朝食の支度をして、洗濯をして、その合間に役割をこなす。生活の描写と行為の描写が同じ温度で並ぶことが、この型の特徴です。
なぜ近親相姦だけがこの型を持てるのか
「日常化した性的関係」という設定は、他のジャンルではまず成立しません。理由は関係の構造にあります。
浮気や不倫は、いつでも終われる関係です。終われる関係を日常化させると、単に「続いている不倫」になってしまい、日常という言葉が持つ意味が薄れます。
近親相姦は違います。関係を解消しても続柄が残るため、当事者は同じ家で生活を続けなければなりません。この構造上の逃げ場のなさが、「日常として定着する」という展開に必然性を与えます。
近親相姦ものが一度きりで終わりにくいという性質については、近親相姦ジャンルの基本解説で扱っています。
複数を対象にする構成が成立する
関係が家全体に広がると、当然ながら相手が一人ではなくなります。この構成に対応する共起ジャンルを見ると、一定の規模があることが分かります。
| 共起ジャンル | AV | コミック | 同人 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 3P・4P | 816 | 683 | 672 | 2,171 |
| 乱交 | 144 | 393 | 297 | 834 |
| ハーレム | 39 | 252 | 270 | 561 |
3P・4Pが2,171件と最大です。ハーレムは561件と小さく、AVでは39件しかありません。この差は、両者が別の型であることを示しています。ハーレムは複数から選ばれる話ですが、家族ぐるみの型は役割が固定されている話だからです。
同じ「複数が関わる」構成でも、義父が姉妹を対象にする型とは向きが違います。義父ものは義父と連れ子のパターンにまとめていますが、こちらは対象を一人ずつ増やしていく構成です。家族ぐるみの型は、最初から関係が家全体に成立している状態から始まります。
役割を担う側の描かれ方
この型では、家の中で役割を引き受けている人物が中心に置かれます。その人物の心情をどう描くかで、作品の方向がはっきり分かれます。
| 描き方 | 関係の性質 | 共起しやすいジャンル |
|---|---|---|
| 受け入れている | 役割として定着 | 中出し 21,040 |
| 諦めている | 逃げ場のなさ | 辱め 2,022/羞恥 924 |
| 主導している | 役割の反転 | 痴女 1,744 |
中出しが21,040件と共起ジャンルの最大になっているのは、関係が継続していることの表現として使われているためだと考えられます。単発の出来事ではないという印を、この語が担っています。
「秘密がない」ことが作る別種の閉塞
近親相姦ものの多くは、秘密を抱えることの緊張で成り立っています。家族の誰かに知られたらどうなるか。この不安が話を前に進めます。
ところが家族ぐるみの型では、その不安が最初から存在しません。全員が知っているからです。
代わりに何が緊張を担うのか。家の外との断絶です。
家の中では当たり前になっていることが、一歩外に出れば通用しない。学校や職場や近所づきあいは通常どおり続いている。この二重生活の落差が、秘密の代わりに置かれます。作品によっては、外部の人物が家に入ってくることで断絶が可視化される構成が取られます。
この構造は、二人だけの関係を扱う型では作れません。二人だけなら、家の中にもまだ隠す相手がいるからです。関係が家全体に広がった型だけが、家そのものを閉じた世界として描けるということになります。
他の型からこの型に至る道筋
家族ぐるみの状態は、多くの場合いきなり始まりません。二人の関係から始まり、対象が増えていく構成が取られます。どの続柄から始まるかで、辿り着き方が変わります。
| 起点になる型 | 件数 | 広がり方 |
|---|---|---|
| 義父と連れ子 | 2,270 | 姉妹の両方へ。血縁がないので構造を繰り返せる |
| 父と娘 | 5,536 | 段階的に進み、家の秩序が組み替わる |
| 兄と妹 | 7,002 | 同世代から始まり、親世代を巻き込む |
| 母 | 12,187 | 家事の役割の延長として定着する |
義父ものは、連れ子が複数いれば同じ構造をそのまま繰り返せるため、この型に接続しやすくなります。詳しくは義父と連れ子のパターンにまとめました。
父娘ものは、関係が段階を追って変わっていく構成が主流です。その到達点として家全体が組み替わる形は自然な帰結といえます。父が娘を調教する型と併せて読むと、変化の過程が見えやすくなります。
母が中心になる場合と、娘が中心になる場合
役割を担う側が誰かによって、この型は2つに分かれます。
母が担う場合、それは家の中の秩序が保たれたまま関係だけが加わった形になります。母は元々家事を担っている側なので、役割が一つ増えたという構図に落ち着きやすい。近親相姦ものの中で母が12,187件と最大であることとも整合します。
娘が担う場合は、家の秩序そのものが組み替わっています。本来保護される側が役割を引き受けているので、力関係が反転している。この型は父が娘を調教する型の延長線上にあり、段階的に進んだ結果としての状態だと読めます。
同人にこの型が集中している理由
タイトル語で見ると、AV 2,336件・同人 2,419件とほぼ同数です。ところがジャンルタグを持つのは同人だけで、1,637件あります。
これは同人のジャンル体系が、他の2媒体より細かいことによります。同人には家族のほか、実姉・実妹・義姉・義妹・兄・弟・娘・叔父義父・従姉妹といった続柄タグが揃っています。AVと成年コミックにあるのは、お母さん・お姉さん・姉妹・義母だけです。
関係の構造そのものを分類軸にしているのは同人だけだといえます。媒体ごとのタグ体系の違いは作品を探すのページに対応表としてまとめています。
この型を探すときの手がかり
| 手がかり | 件数 | 備考 |
|---|---|---|
| 家族(タイトル語) | 5,072 | 最も広く拾える |
| ジャンル「家族」 | 1,637 | 同人のみ。精度が高い |
| 性処理 | 763 | 役割としての関係を指す |
| 3P・4P | 2,171 | 複数が関わる構成 |
| 中出し | 21,040 | 関係の継続を示す |
| 乱交 | 834 | 家全体に広がった状態 |
状況から辿りたい場合はきっかけで探すへ。この型は特定の場所から始まるものではなく、家全体が舞台になるため、間取り図では居間に置いています。居間は5,072件と、部屋の中では最大の規模です。